先代から受け継いだ古民家。向かって玄関より右を解体後に増築、左は内外装共にリフォームを行う。

増築を行う部分には基礎が無く、石の上に柱が建っていた。解体後は底面がすべてコンクリートのベタ基礎に。

過去に改築を行っているリフォーム部分は、再利用が可能な柱や基礎、床や壁の下地などを選定して利用。

建替え部の新生座敷の骨組み状況。再利用する古材の梁は、小屋組みの際に取付。

黒を基調とした外観は全体的に落ち着いた印象に。屋根既存に合わせて和瓦を設けた。

壁付型だったキッチンを対面型にしてリビングダイニングと一体化。食器棚や小物入れなどの収納も充実。

リビングダイニングと座敷は建具で隔てている為、戸袋を設けて建具を収納することで、より開放的な空間になる。

現代の仕様になり甦った座敷は、解体前の家から再利用した古材の梁と囲炉裏が自然と馴染んだ空間に。壁には身体に優しい自然素材の「珪藻土」を使用。

150年の間、部分的に改築されながら何とかここまで耐えてきた。

増築を行う部分には基礎が無く、石の上に柱が建っていた。解体後は底面がすべてコンクリートのベタ基礎に。

大きな梁が家全体を支えている。解体はせずにこのまま再利用される。

再生した民家のこれから先を考慮し、ベタ基礎を設けた。

基礎完成後残った家の部分と新設の柱で新しい骨組みをつくる。

外周の骨組みが完成したら内部の土台も新しくする。土台には桧を使用。

瓦は全て葺き替えをし、豪雪にも耐えられる強い屋根にする。

柱と柱の間に筋交いを随所に入れ、耐震性を高めている。

土台と残った柱をしっかり固定し動かないようにする。こちらも地震対策。

床や壁に次世代の断熱を入れ、広い日本家屋でも断熱が保たれる。

150年間の形状を残しながらも、現代の仕様に生まれ変わった高性能リノベーション住宅。

リビングダイニングは元の家の梁や柱をインテリアとして活かしている。白と黒を基調にしてモダンな雰囲気のリビングに仕上がった。

唯一、そのまま残した座敷。間取りの変更はないが、床・壁・天井を全てやり直した。壁は漆喰塗りでそのままでも１００年は持つことでしょう。

座敷の天井部分の筋交いと構造材をあえて表に出し、無垢材のインテリア性を強調した施工。

小屋裏収納だった所を寝室にし、構造上必要な壁と梁を見せることにより、単調になりがちな部屋の雰囲気にアクセントをつけている。