過敏性腸症候群(IBS)
IBSは、主に心理社会的ストレスが原因で下痢や便秘を慢性的にくり返す病気です。内視鏡検査をしても特に異常が認められないのが特徴です。
日本人の5~10人に1人がIBSに当てはまると推定されるほど誰もがなり得る疾患です。男女比は1:1.2~2と女性にやや多く、年齢が進むにつれて減少します。
症状がひどい場合は、電車や車の中で急にトイレに行きたくなるため学校や会社に行けなくなったり、外出を控えるようになったりするなど生活の質(QOL)を低下させてしまうケースもあります。
IBSの治療は、まずライフスタイルの改善からです。偏食、食事量のアンバランス、睡眠不足など明らかな増悪因子があれば、それを改善することから始め、それでも十分な効果が得られない場合は、薬物による治療を行います。