放射線科
鶴岡協立病院放射線科では、これから説明します検査を行っていますので、わからないことがあれば気軽に放射線技師にお尋ねください。
放射線科で扱う検査機器
- X線撮影
- CT(コンピュータ断層撮影)
- MRI(磁気共鳴画像装置)
- 骨塩定量測定(骨密度測定)
- 乳房X線撮影(マンモグラフィ)
- X線TV
放射線とは?
放射線にはα線、β 線、γ線、中性子線、電子線など、様々な種類があり、画像診断にはその中のX線が用いられています。そしてそのX線を用いてX線撮影、CTなどの検査を行っているのが診療放射線技師です。以前はレントゲン技師とも呼ばれるX線技師でしたが、法改正によって、より様々な種類の放射線を扱ったり、MRIなどの検査を行ったりできる診療放射線技師という資格になりました。
放射線を大量に浴びると吐き気が起こったり、不妊になったりしますが、少量では全く影響が無いとされています。放射線を放出する物質(放射性同位元素)は空気中にも存在していますし、昆布や米ぬかなど、食物にも含まれていて、私達は日常的に放射線を浴びているのです。
例えば胸部正面X線写真ですと、大体1000倍位の線量を1度に浴びても何の問題もありません。ただし、妊娠25週までに骨盤部のCTやX線TV検査を行うときは注意が必要ですので医師や診療放射線技師に相談してみてください。
X線撮影
X線撮影では撮影したい場所にX線を当てて、その透過度の違いを利用して画像にしています。骨はあまりX線を通さないので白く写り、肺はX線をよく通すので黒く写ります。
CTなどに比べて被曝が少なく、低料金で行うことができますし、病変の有無や骨折の有無など、多くの情報を得ることができるので最初の検査として行われることが多いです。胸部だけでなく頭部から足まで全身の検査に用いられます。
CT
マルチスライスCT フィリップス社製 16列Brilliance16が導入されました。従来より薄いスライスでの撮影が可能となることから、Axial画像のみでなくCornal やSagital画像の抽出も可能になりました。
さらに各種CTAngio・3D画像、仮想内視鏡や歯科分野など幅広い分野での活用が期待されます。
共同利用も行っておりますので、地域医療機関の先生方には積極的なご利用をお願いいたします。
高額医療機器共同利用のご相談、お申込みは地域医療連携室にお気軽にお電話ください。(電話 0235-23-6115)
CTはComputed Tomographyの略で、上の写真の装置に寝て検査を行います。身体の周り360°からX線を当てて身体を輪切りにしたような画像を得ることができます。1~10mmの薄い輪切りにするのでX線撮影に比べてより多くの情報が得られます。
また、人間ドックや検診で行われる内臓肥満チェックはCTを使って行います。おへその周りの輪切りの写真を撮影し、それを解析することにより内臓脂肪の量を測定します。
MRI
MRIはMagnetic Resonance Imagingの略で、上の写真のベッドに寝て、トンネルのような穴に入って検査をします。MRIは放射線科で検査しますが、放射線を用いず、磁石の力を利用して画像を得ています。
そのため、ペースメーカーを装着している人は検査できませんし、クレジットカード、時計、金属等は持ち込めません。また、検査中はゴーンゴーン、カンカンカンカンというような工事現場のような大きな音がしますが、これは磁場を変化させて画像を得るため起こるものです。
CTに比べて組織のコントラストが高く、輪切りだけでなく、縦、横、斜め、どの角度にも薄切りにできますし、造影剤を使わなくても血管の情報を得ることもできます。
骨塩定量測定(骨密度測定)
骨塩定量測定(骨密度測定)では骨の強度(骨塩量)を知ることができます。測定にはいろいろな方法がありますが、当院では腰の骨(腰椎)と場合によっては足のつけ根の骨(大腿骨頸部)にX線を当てて測定しています。
加齢とともに骨塩量は減少していきますが、カルシウム摂取、運動、日光浴、投薬等で減少を最低限にとどめることができます。
乳房X線撮影(マンモグラフィ)
乳房X線撮影(マンモグラフィ)は布1枚でさえ診断に影響を及ぼすためほぼ上半身裸のような格好で行います。また、乳房を薄く圧迫して撮影しますので痛みを伴うことがあります。しかし、微小な病変も見つけることができます。
また、当院はマンモグラフィ検診精度管理中央委員会のマンモグラフィ検診施設画像認定施設であります。
X線TV
X線TV装置は、X線を照射し、その透過度によってできたX線撮影のような画像をテレビモニタでリアルタイムに見ること(透視)ができる装置です。透視により、臓器とチューブや内視鏡などの位置を確認しながら検査、処置を行います。透視中の映像は保存することができませんが、その合間に、ある一瞬を撮影し、保存することも可能です。
バリウムを用いた胃がん検診もX線TVの検査に含まれています。透視により食道や胃の位置を確認し、バリウムを飲み込んだ瞬間や息を止めた時に撮影しているのです。