湯の瀬温泉がいつごろからこの地に流れ出ていたかは定かではありません。しかし、かなり古くからだと聞いております。昭和30年代初めまでは一軒の旅館が営業しておりましたが、当地道はまだ整備されておらず、灯りはランプだけといった状態だったそうです。その旅館がなくなった後、湯は五十川に流れるままになっておりました。 とある神経痛に悩む老人が、家人に背負ってもらい当地まで来られ、 数日後、重い荷物を背負い晴々とした表情でこの地を後にした。 という言い伝えがあり、神経痛に効く温泉であると聞いておりました。古くからこの地が「湯野瀬」と呼ばれていた事からわかるように、湯の出る場所として、地元では広く認知された土地だったのです。